ここのところ、AWAから始まり、Apple Musicときて、最後にLINE MUSIC(LINEミュージック)と、定額音楽ストリーミングサービスが盛り上がっています。
(AWAとApple Musicに関する記事はこちら)
LINE MUSICもようやくアプリが公開され、8月9日までは無料で使えるようなので使ってみました。
面白いのは、聴き放題の定額音楽ストリーミングサービスでありながら、視聴時間を制限したプランがある点です。
プランは2種類
すべて30日の料金です。
プラン名 | ベーシックプラン | プレミアムプラン |
時間制限 | 20時間 | 無制限 |
価格 |
500円(300円で+10時間購入可能) |
1000円 |
学割価格 |
300円(200円で+10時間購入可能) |
600円 |
ベーシックプラン
20時間までしか音楽を聴けませんが、500円と格安のプランです。
これまでは安い料金のプランは聴ける曲がプレイリストのみだったりと、曲のラインナップに制限がかかっていましたが、聴ける時間に制限がかかるのは新しいですね。
外出時しか使わないのであればこれもありかもと思います。
プレミアムプラン
こちらは全く制限のない、従来通りのプランです。
料金も他社並みとなっています。
学割料金が存在
LINEアプリに若いユーザーが多いためか、学割料金が存在しています。300円と本当に安いです。
若いうちからの囲い込みという意味では、携帯キャリアの戦略にも通じるものがありますね。
再生にはLINEのアカウントが必要(試用にも)
アプリを起動するとLINEのアカウント入力が求められます。入れないと先に進めないので、試用するにもLINEアカウントが必須のようです。
LINEアプリはインストールしなくてもいいようです。私はスマホ(Polaroid Pigu)にLINEアプリを入れており、LINE MUSICはタブレット(Nexus9)に入れましたが、問題なく動作しました。
ちなみに、この場合、LINE MUSICにタブレットでログインすると、スマホのLINEアプリにその旨が表示されます:
ユーザーインターフェースは整理されている印象
ログインに成功するとこのような画面が表示されます。AWAの派手派手な画面と比べるとおとなしい印象を受けますが、一方で見やすく整理された印象を受けます。
AWAのほうが見た目はいいですが、LINE MUSICのほうが実用的にはいいので好印象です。
曲数はあまり多くない
一方で、入っている曲があまり多くない印象を受けました。
実際、LINE MUSICは150万曲ほどのようですが、AWAは数百万曲、Apple Musicに至っては3000万曲とうたっています。
試しに最近新しいアルバムが出たKEYTALKで検索すると:
最新アルバムがないどころか、ちょっと前のアルバムさえありません。レコチョクBestにはあったのでかなり限られている印象です。
ラインナップ不足についてはLINE側も認識しているようで、年内に500万曲、2016年に3000万曲を目指すそうです。
オフライン再生はキャッシュ方式
オフライン再生用に任意の曲をローカルにダウンロードすることはできないようです。代わりに、一度聴いた曲は「キャッシュ」の形でローカルに保存され、その後は通信をすることはないようです。
また、キャッシュの削除は一括しかなく、個別削除はできないようです。これはレコチョクBestと同じですね。キャッシュでスマホやタブレットのストレージが圧迫されたときに消さないといけないのはつらいですね。
レコチョクBestは任意のアルバム/曲をキャッシュするように指示ができましたが、LINE MUSICではそれもできないみたいです。
通信量の少ないMVNOで使う際は注意が必要です。
音質は320kbpsを最高に3段階
音質は最高320kbpsで、ほかのサービスと同じになっています。
また、音質 中(192kbps)と低(64kbps)に任意に切り替えることも可能なようです。
2段階だけではなく3段階あるのはうれしいですね。
後発でありながら音楽面で目新しさはない。若いLINE会員多さが頼みの綱か?
かなり後発に出てきたLINE MUSICですが、今のところ音楽再生の点では目新しさはなく、ラインナップも限られているようです。
しかしながら、すでに膨大な人数のLINE会員がいるので、その人たちが無料期間に気に入ってくれればはやるかもしれません。特に学割プランで若い会員を多く取り入れようという意図が見え、そこが成功するかがカギかもしれません。私は音楽をがっつり聴く派なので、残念ながらベーシックプランでは満足できそうにありません。
また、時間制限プランがどれだけ受け入れられるかでしょうか。20時間といわれても、今まで自分がどれくらい月に音楽を聴いているか意識している人はいないでしょうから、どうなるか。
ネックはやはり楽曲ラインナップでしょうか。今のところのラインナップには不満が出てきそうです。たとえ3000万曲を実現したとしても、新曲はないしそもそも存在しないアーティストも多いという定額音楽ストリーミングサービス特有の制限に若いユーザーが納得するか。ここがもう1つのカギかもしれません。
追記:AWAに比べて早いペースで普及が進んでいるようです。拡散力の違いでしょうか。
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