肩こりの改善にはキーボードの打ち方改善が効果的です。鍵盤(キーボード)を大量に打つピアニストに学びましょう。記事はこちら。

人気のトラックボールをまとめて比較!MX ERGO、DEFT PRO、HUGE、ExpertMouseを同時に使ってみた

MX ERGO、DEFT PRO、HUGE、ExpertMouseの箱 PC

私は以前から肩こりが激しく、特にマウスを使う右手はつらいものがありました。そこでトラックポイントつきのキーボードを使うなどしていたのですが、いまいち改善されず。肩こりに効くというトラックボールに興味を持つようになりました。いろいろな種類のトラックボールがありすぎて、ネット情報やちょっと店先で試しただけではどれがよいかわからなさそうなので、まとめて4種類用意して比較したいと思います。

大きく分けて3種類あるトラックボール

トラックボールと一口にいっても、動かし方によって3つの種類があります。

  • 親指でボールを動かすタイプ(代表例:ロジクールのMX ERGO、M575)
  • 人さし指や中指の先で動かすタイプ(代表例:エレコムのDEFT PRO、HUGE)
  • 人さし指、中指、薬指の先端から中程を使って動かすタイプ(代表例:ケンジントンのExpertMouse、SlimBlade Trackball)

実際試してみてわかったのですが、それぞれに使用感が全然違います

また、ボールの大きさによっても使用感が変わるため、マウス以上に人間との相性があると感じました。

今回は人気が高い4種類のトラックボールを同時に用意し、比較したいと思います。

  1. ロジクール MX ERGO
  2. エレコム DEFT PRO
  3. エレコム HUGE
  4. ケンジントン ExpertMouse

ちなみに、こんなにサイズが違います:

ロジクール MX ERGO

親指でボールを動かすタイプのトラックボールの最高峰といえるのがロジクールのMX ERGOです。

発売は5年前と古く、充電端子がmicroUSBなのですが、いまだに高い人気を誇っています。

感想としては、確かに肩こりは減ります。マウスと違って手首、腕、肩を動かす必要がないため、かなり楽です。

また、ほかのトラックボールに比べて親指以外の操作がマウスと同じなので、とっつきやすいのもメリットといえます。親指操作でない場合、マウスの場合は人さし指で押す左クリックを親指で押さねばならず、慣れるのにちょっと時間が必要です。

一方で、不器用な親指を使ってボールを動かすため、意外と親指に負担がかかります。また、細かい動作をしようとするとどうしても力が入ってしまい、ほかの指にも負担がかかる印象です。

このため、指の器用さに自信がある方にはおすすめですが、器用さに自信がない場合はその他のトラックボールのほうがよいと思いました。

ちなみに、筆者は廉価版のM575も使ったことがありますが、ボールの動きについてはそれほど変わりません:

ホイールのチルト機能と親指で押すボタンがない点が受け入れられるならこちらがお買い得です。

エレコム DEFT PRO

次に紹介するのがエレコムのDEFT PROです。人さし指と中指の先で操作するタイプになります。

エレコム マウス 有線/ワイヤレス/Bluetooth トラックボール人差指 中型ボール 8ボタン チルト機能 ブラック M-DPT1MRXBK
エレコム(ELECOM)
長寿命部品を採用し、保証期間3年を実現したハイスペックモデルのワイヤレストラックボール“DEFT PRO"です。

感想としては、親指で操作するタイプに比べ器用な人さし指と中指が使えるので細かい動作がしやすいです。

ボタンが8個+チルト機能があるのでいろいろとショートカットが割り当てられるのも、結果的に疲労軽減につながります。

ただ、ボールが後で紹介するHUGEやExpertMouseに比べると小さくて軽く、ちょっと触れただけでカーソルが動いてしまいます

このため、MX ERGOほどではないですが細かい動きが難しいです。私の指が不器用ということもあるので、器用さに自信がある方は問題ないかもしれません。

また、薬指も加えて3本の指が使えるので、動かす指と摩擦で止める指を駆使すればうまくいくかもしれません。

また、MX ERGO同様少し右に傾いた形状は確かに手首が楽なのですが、トラックボールの持ち方がある程度強制されてしまいます。本体を握る感覚です。

この結果、長く使っていると同じ姿勢を強いられるために疲れると感じました。

ホイールクリックがやりづらいのもいまいちです。ストロークが深いので押しづらく、ホイールクリックをするつもりがホイールが回ったりチルトになったりします。

エレコム HUGE

大口径52mmのボールを使っているために名付けられたのが「HUGE」です。

エレコム マウス ワイヤレス (レシーバー付属) トラックボール 大玉 8ボタン チルト機能 ブラック M-HT1DRXBK
エレコム(ELECOM)
直径52mmの大型ボールを採用したことで、一度の操作でポインタをより広範囲に動かせる人差し指・中指操作タイプのワイヤレストラックボールマウス“HUGE"です。

普通のマウスに比べてあまりにも大きいので、ガジェットに興味がない妻は「ゴリラ用」と呼んでいました。

DEFT PROと同じメーカーなのですが、ボールを動かす感覚は全然違います。

DEFT PROが軽くて簡単に動くのに対し、HUGEは重みがある操作感です。

このため、細かい動きはHUGEのほうが圧倒的にやりやすいと感じました。

では大きく動かすときは?というと、DEFT PROと違ってトラックボールを握るというより、トラックボールの上に手を乗せるという感覚のため、勢いをつけてボール動かすことができ、大きく動かすのも問題ありません

持ち方にある程度自由度があるので、疲れてきたら持ち方(手の置き方)を変えられるのもDEFT PROより優れていると感じました。パームレストがあるのも、場所はとりますが、疲労軽減につながっています。

ホイールクリックもDEFT PROよりもやりやすいです。

ただ、今時Bluetoothに対応しておらず、USBレシーバーモデル(あるいは有線接続モデル)のみというのがちょっと…。

また、DEFT PROも同じですが、エレコムの「マウスアシスタント」というユーティリティーがあまりにポンコツです。Macで使っているのですが、

  • マウスアシスタントを立ち上げていると割り当てた機能が動作しない(==変更を確定しないと動作を試せない)
  • 同時に2つのマウス/トラックボールを使えない(選択制で1つの機器にしか使えない)
  • ほかのマウスユーティリティと盛大に干渉する

という不満点があります。

マウスアシスタントを入れずに外部マウスユーティリティ(BetterMouse)を使おうとしても、一部のボタンが認識しません。このユーティリティーの開発者に聞いたところ、ボタンの扱いが特殊なのではないかとのことでした。

ケンジントン ExpertMouse

ExpertMouseは長い歴史を誇るケンジントン製のトラックボールです。

今回は第7世代に当たるワイヤレス版を使いました。

一番のメリットとして感じたのは、持ち方の自由度が高いという点です。

上の写真を見ると、ボールが55mmと大きいのとともに、ボタンが大きいのがわかるかと思います。

普通のマウスやトラックボールはボタンが小さいために、それらを押すために持ち方がある程度限られます。そして、同じポーズを維持するために疲労が蓄積します。

これに対し、ExpertMouseはボタンが大きく、持ち方を変えてもボタンを問題なく押せます

疲れてきたら持ち方を変えられるので、これが一番疲労感が少ないと感じました。

ボールの動作はHUGEと同じく重みがあるタイプです。ただ、操作は圧倒的にExpertMouseのほうがやりやすいです。

なんというか、ボールの動きに対するカーソルの動きがほかのトラックボールよりも直感に近いと感じました。

これはボールの動きというより、それをカーソルの動作として伝えるアルゴリズムのノウハウが優れていると考えられ、トラックボール開発を長くおこなっているケンジントンのノウハウが凝縮されているといえます。

リストレストも感触がよくて使いやすいです。ただ、これを使わないほうが奥のボタンは押しやすいですし、使い方の自由度も上がります。

デメリットはサイズです。リストレストをつけるとHUGEよりも場所を取ります。ちなみに妻はExpertMouseに関してもゴリラ用といっていました。

また、ボタン数が4と少ないのも不便です。しかしながら、ボールが快適に使えるのでショートカットが使えなくてもそれほど苦に感じません。いざとなれば外部マウスユーティリティで拡張できます。

ボールが固定されておらず、簡単に外せるのも私はデメリットと感じました。たしかに掃除はしやすいのですが、このワイヤレス版は底面にスイッチがあるため、ときどきスイッチを操作するときにボールを落としそうになってヒヤッとします。

賛否両論あるスクロールリングに関しては、私は悪くないと感じました。どっちに回すとどっちにスクロールするのかが直感的でないのが気になるのと、ホイールクリックできないのが不満点でしょうか。

おすすめはExpertMouseだけど人それぞれかな

これら4つ(+M575)を同時に使って比較した結果、一番気に入ったのは、ケンジントンのExpertMouseです。

もともと肩こりなどの疲れを減らしたくてトラックボールを選んだので、

  • ボタンが大きく持ち方の自由度が高い
  • ボールの動きに対するカーソルの動きが直感に近い

というところが気に入りました。

ただ、ボタン数に関してはもっと増やしてもよいのでは、とも思います。

ちなみに上位版のSlimBlade Trackballという製品もありますが、残念ながらこちらは有線接続でしか使えません。

私はできるだけ机の上をごちゃごちゃさせたくないので、できればこれのワイヤレス版を出してほしいと思います。

ほかのトラックボールも決して悪いものではなく、マウスに比べれば疲労感は明らかに軽減されます。

選び方ですが、正直店頭で少し試しただけではどれがよいかわかりづらいと思います。そこで、まずは実売価格が比較的安価なM575とHUGEを試すのがおすすめです。

エレコム マウス ワイヤレス (レシーバー付属) トラックボール 大玉 8ボタン チルト機能 ブラック M-HT1DRXBK
エレコム(ELECOM)
直径52mmの大型ボールを採用したことで、一度の操作でポインタをより広範囲に動かせる人差し指・中指操作タイプのワイヤレストラックボールマウス“HUGE"です。

これが親指式がよいかがわかりますので、その先はどれだけ沼にはまることができるかどうかで…。

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