ロイターによるとNokiaのCEOが2016年以降にスマートフォン事業へ再参入する計画があると明言していると報道されています。
昔は圧倒的なシェアを誇っていた時期もあるノキアですが、AndroidやiPhoneに負けて今ではマイクロソフトのLumiaシリーズとなってしまっています。果たして今回は勝算があるのでしょうか?
1990年代には携帯電話市場の半分のシェアを誇っていた
1990年代の携帯電話黎明期にはノキアが携帯電話市場の半分のシェアを持っていた時期がありました。このころはシンプルなフィーチャーフォンばかりでしたが、誰もがNokiaの携帯電話を持っていた印象があります。
2002年からスマートフォンを発売
2002年にSymbian S60というスマートフォンを発売しました。
このシリーズは非常によく売れ、2007年までは間違いなくスマートフォン市場をリードするものでした。日本でもVodafoneとかソフトバンクからノキア製の端末が発売されています。
しかし、2007年にiPhoneが発売されると、瞬く間に市場を奪われていきます。さらにAndroidも普及し、ノキアはどんどん市場を奪われていきます。
Symbian OSへのこだわりが失敗のもと?
このころのノキアはSymbianというOSを採用していました。AndroidやWindows Phone等の新しいOSが出てきていたにもかかわらず、Symbianにこだわり続け、結果的に顧客の流出につながっています。
その後、マイクロソフトと提携してWindows Phoneに移行しようとしましたが、Windows Phone自体のシェアが低く、復活するとまではいきませんでした。
マイクロソフトへ携帯電話事業を売却
そしてとうとう、2014年にマイクロソフトに携帯電話事業を売却してしまいます。今ではLumiaというノキアのスマートフォンブランドはマイクロソフトから発売されています。
ノキアは地図サービス部門、ネットワークインフラサービス、先進技術開発とライセンスを柱として事業を継続するとしていました。
Androidタブレットを発売
その後、ハードウェアからは撤退したかのように見えたノキアでしたが、2014年11月に突然AndroidタブレットであるNokia N1を発売します。
といっても、Nokiaが全部作っているわけではなく、ブランドとか特許等をライセンス提供する形で生まれた端末のようです。
ちなみに、スペックとしては2048×1536ドットの7.9インチIPS液晶でAtom Z3580(2.3GHz, クアッドコア)を搭載するバリバリのハイエンド端末です。
そしてスマートフォン市場へ再参入へ
そして今回のスマホ市場への再参入発表となります。
噂では、マイクロソフトとの契約上、2016年Q3まではノキアはスマートフォンを発売できないそうなので、それ以降の発売となるのでしょう。
また、発売するスマートフォンは自社生産ではなく、パートナー企業と手を組んで生産するようです。
Nokia N1がAndroidでしたので、新しいスマートフォンもAndroidとなるのでしょうか?
勝算はあるのか?
Android市場にプレーヤーがたくさんいる中で、果たしてNokiaに勝ち目はあるのでしょうか?
ノキアのブランド力にはまだまだ力があるとは思いますが、それだけで売れるような世界ではもはやないような気がします。
Nokia N1のレビューを見ていると好意的なものが多いので、そのような魅力ある端末が出せればあるいはスマホ市場の主要プレーヤーの1つに戻れるのかもしれませんね。
(追記): Nokia3, 5, 6がMWC2017で発表されました。
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