シャープのヘルシオとホットクックは忙しい主婦の味方といわれています。でも本当にこれらを使って家事の時間を短縮することができるのでしょうか?両方買ってみたのでレビューです。ついでにスマートスピーカー(Alexa, Google Home)対応というガジェット的なところも試してみたいと思います。
ホットクックとヘルシオの簡単な紹介
まずはホットクックとヘルシオについて簡単に紹介したいと思います。
かき混ぜ機能付き電機鍋のホットクック
我が家でまず最初に購入したのはホットクックでした。ホットクックは一言で言うならかき混ぜ機能付きの電機鍋です。
大きさは2種類あり、2.4リットルのKN-HW24Cと1.6リットルのKN-HW16Dがありますが、我が家で買ったのはKN-HW24Cです。
電機鍋ならもっと安いものもありますし、スープメーカーなら食材を切ることができるものがあります。その意味ではちょっとお高めといわざるを得ません。
ホットクックの良いところはメニューが充実しているところです。メニュー数は155もあります。これらのメニューは温度や時間を自動的に調整しながら調理してくれます。
さらに、無線LAN接続することで新しいメニューを増やすことができます。これも飽きさせないという意味ではメリットだと思います。
ところで、製品名である「ホットクック」の由来は「放っておく」からきているのですかね?
ホットクックとの連携もできる過熱水蒸気オーブン兼電子レンジのヘルシオ
一方、ヘルシオは今時はやりの過熱水蒸気オーブン兼電子レンジのヘルシオです。
ホットクックが思ったよりも良かったので追加で買ってみました。購入したのはAX-XW400です。
基本機能としては他社の過熱水蒸気オーブンと大きく変わるところはあまりないように感じました。世の中にはいろいろなレビューが出ていますが、同じ世代の他社の製品を複数使う人もいないでしょうから、どちらがいいというのはなかなか決めづらいです。
その中でこれを購入したのは、ホットクックと同じく、無線LANで新しいメニューがインターネット経由でダウンロードできる点です。メニューが増やしていければ長く使えるかと。
また、ホットクックとヘルシオで1つのアプリで管理できるところも魅力でした。他社製品にしてしまうといろいろなアプリを入れなくてはならず面倒です。
こちらの製品名である「ヘルシオ」は「減る塩」から来ているのですかね?
家事の時間は短縮できる?
では、本題の家事の時間は短縮できるか?という点です。
結論から言うと、調理の時間自体はむしろ長くなります。でも、ホットクックやヘルシオの特性を前提とした家事ができれば全体では家事の時間を短縮できます。
火力ではガスコンロに勝てない
ホットクックもヘルシオも確かに火を通す調理ができるのですが、その火力はやはりガスコンロには勝てません。
この結果、たとえばヘルシオでトーストを焼くには7分以上かかります。魚焼きグリルであれば3分以下ですのでかなり違います。
その意味で、調理時間という意味ではホットクックやヘルシオを使った方がむしろ長くなります。
自動調理であるところが最大のメリット
ではなぜホットクックやヘルシオを使うと時短になるといわれているかというと、「自動調理」できるところが最大のメリットであると思います。
ホットクックもヘルシオも設定されたメニューに従って自動で温度や時間を調整して調理をしてくれます。このため、人間はほぼホットクックやヘルシオの番をする必要がありません。
ホットクックやヘルシオが自動で調理してくれている間、人間は別の仕事ができます。このため、ホットクックやヘルシオが調理している時間を他の家事にあてられればトータルでの家事の時間は短縮することができます。
たとえばホットクックでは、ガスコンロであれば焦げ付かないように番をしなくてはならない佃煮を自動的に混ぜながら調理してくれます。
また、ヘルシオであればモーニングセットというトーストとソーセージやベーコン、卵料理を同時に調理してくれる機能があります。これもそれぞれを調理するのに比べると結構時間がかかります。
この間に別の料理をやったり、掃除や洗濯をすることができれば家事にかかる時間は減らすことができます。
使い方次第で時短にも時長にも
このため、ホットクックやヘルシオが調理してくれている時間を有効に使える人にとってはこれらの調理機器は大変役立つものだと思います。
もちろん、家事だけではなく読書をしたり子供の面倒を見るのでもいいのですが、これらの機器の調理時間を何か他のことに使うことができる人にはお勧めの調理機器です。
一方、自動調理と言えど放っておくことはできない!という人にはまったくお勧めできません。そういう人にはガスコンロの方が自由度も高いですし時間も短いし良いかと思います。
ホットクックやヘルシオを中心とした料理時間というものを作れることが重要かと思います。
まあ、そんなに難しいことを考えなくても、放っておけるって素晴らしい!と思えればそれでいいと思います。
味はもちろんおいしい
自動的に調理ができてもまずいのでは意味がありません。
その点、ホットクックもヘルシオもかなりおいしいと感じました。
どちらも人間ができないような精度で温度や時間をコントロールできるところがポイントだと思います。
また、ヘルシオは揚げないから揚げや春巻きを調理することができますが、これらも個人的にはおいしいです。もちろん、油をしっかり吸った本当の揚げ物とは違いますが、これはこれでおいしいかと。
スマートスピーカー対応は…ポンコツ
ガジェットブログとしてはスマートスピーカー対応というところが気になるところです。
実は過熱水蒸気オーブン兼電子レンジの中で無線LAN接続に対応しているものは非常に少なく、今のところヘルシオだけです。また、電機鍋の中でもホットクックだけでしょう。
ホットクックとヘルシオはさらにその先を行くAmazon AlexaとGoogle Homeに対応しています。
早速Alexaで試してみました。が、結論としてはポンコツです。
できることはメニューの相談とダウンロードだけ
まず、できることが非常に少ないです。シャープによるとスマートスピーカーでできるのは、
- 献立相談
- メニューのダウンロード
とのことです。え?これだけ?と言いたくなるような少なさです。
献立の相談も大したことができない
せっかくなので献立の相談をしてみました。
食材や調理時間、カロリーで検索したり、「体が温まるレシピ」とかでも検索できます。
確かに検索できるのですが、単に検索しかできません。メニューが見つかっても、作り方を教えてくれるでもなく、単に「肉じゃがはいかがかな?」とかいうだけで作り方を教えてくれるわけではありません。なんと、「レシピと材料はCOCORO KICHENアプリで確認してね」とか言ってきます。我が家はディスプレイ付きのLenovo Smart Tabを使っているのですが、それでも同じです。。。
はっきり言って、とりあえず入れてみました程度の機能でまったく実用性はありません。子供だましです。
ホットクックとヘルシオの連携も悪い
また、せっかく同じシャープのホットクックとヘルシオを使っているにもかかわらず連携が悪いです。
COCORO KITCHENスキルを立ち上げて最初に聞かれるのが「どの家電とお話しする?」で、なんとホットクックとヘルシオで横断的に献立を相談することができません。
両方持っているのであれば、むしろ、ヘルシオでこれを調理しつつホットクックでこれを調理しては?とか提案してくれればいいのにそれができません。
これはスマホアプリも同様で、レシピ検索の前にどの家電を対象にするか選ぶ必要があります。
せっかく同じCOCORO KICHIENを名乗り、AIoTとかいう対応な名前を付けているのだから、この辺りをしっかりしてほしいものです。
調理家電としては素晴らしいが「スマート家電」ではない
スマート家電機能については散々なことを書きましたが、調理家電としては非常に優れています。
自動調理に任せておけば人間がやることは減りますし、もちろん自動的に調理される料理は非常においしいです。
一方、AIoTとかたいそうなことを言っている割に実装されている機能はまだまだポンコツだと思います。発展途上の分野でしょうからこれから真価を期待したいところではありますが、現状は実用度0です。
スマート家電だとは思わずに、人間がやることを減らしつおいしい料理を作る調理家電としてはかなりお勧めですので、ぜひ買ってみてはいかがでしょうか。
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