この1年ほどAmazon Alexaを導入して生活で使ってみました。しかしながら、最終的にはまだまだ実用的なものというよりは娯楽品であると思い、使うのをやめました。卒業した理由を書いていきたいと思います。
インタラクティブではなく一方的
まず、現在のAlexaはインタラクティブなものではなくかなり一方的なものだと感じました。音声で操作するリモコン以上のものではないという印象です。
せっかく声で操作するのだから、
「アレクサ、ベートーベンの第9が聴きたいんだけど」
「お勧めはベルリンフィル・カラヤンの演奏ですが、最新のアルバムは…のものがあります」
「じゃあ最新の方で」
とかやり取りをしながら操作をしたいところです。ところが、現在のAlexaはこんなことはできません。すべて指定したうえで再生を指示しなくてはいけません。
また、Alexaから自発的に、
「湿度が下がってきたので加湿器を付けますか?」
みたいな提案もしてくれません。すべてはユーザーからの発話が前提です。突然しゃべられても困る場面もあるのかもしれませんが、これもリモコンでしかないと感じてしまう点です。
上のようなことは現在のパソコンやスマホでもできていません。なので、スマートスピーカーにそれを求めるのは酷なのかもしれませんが、ユーザーとしては今できないことができるようになることを期待したいのです。
スマートスピーカーでないとできないことがない
上ともかぶりますが、今のスマートスピーカーは既存のパソコンやスマホ、タブレットのインターフェースを音声入力にしただけのように感じます。スマートスピーカーでないとできないことがありません。
それなら自分でパソコンやスマホを操作した方が速いし、詳細な操作や詳細な情報の取得もできます。
かといって、パソコンやスマホが苦手な人にとって優しいかというと、スマートスピーカーができること/できないことを把握していないとあれもできないこれもできないとなってしまいます。
もっとスマートスピーカーでないとできないことを訴求してほしいものです。
音声認識すらポンコツ
では音声リモコンとしては実用的かというとそれも微妙です。
こちらの支持を100%聞き取ってくれることはなく、結構な頻度で間違えます。
それならリモコンを自分で操作したり、あるいはスマホから学習リモコンを操作した方が速いです。
音声で指示できる利点は体を動かさずにリモコン操作ができるところだと思いますが、音声を聞き取ってくれなかったストレスを考えると自分で操作した方がいいと思います。
後付ではなくスマートスピーカーを前提とした家にならないとダメかな
また、後付のスマートスピーカーだとどうしても音声で操作できるものとできないものが生まれてしまいます。
あれはAlexaで操作できるけどこれはできない、となると、それを考えてから指示をする必要があります。
それを考えると、家の設計、建築の時点でスマートスピーカーを前提としたものになっていないといけない気がします。すでにAmazon, Google, Appleがスマートホームに向けた規格の統一を目指しているようですが、こういった動きは至極当然だと思います。
もう少し実用的になったら再導入を考えたい
とはいえ、スマートスピーカーには期待をしており、もう少し実用的になったら再導入を検討したいと思います。
もちろん、娯楽品としては面白いですし、その目的で購入することを否定するものではありません。
いつになるのか、そして既存の家に導入できるのか、色々壁はありそうですが期待したいです。
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