高価格帯のスマホで勝負するアップルに対し、幅広い製品ラインナップを売るサムソンは高いシェアを誇っていました。
しかしながら、2016年の第4四半期にこの構図が崩れました。
ついにアップルがスマホ売り上げ台数シェアでトップに躍り出ました。
トップの座から陥落するサムソン、躍進する中国メーカー
9to5 Googleによると、2016年第4四半期のスマホ売り上げ台数のランキングは以下のようになっているそうです(台数の単位は百万台):
メーカー | 2016/4Q | 2015/4Q | 変化率 | 2016/4Qシェア |
アップル | 78.3 | 74.8 | 4.7% | 18.3% |
サムソン | 77.5 | 81.7 | -5.2% | 18.1% |
Huawei | 45.4 | 32.7 | 38.6% | 10.6% |
OPPO | 31.2 | 14.4 | 116.6% | 7.3% |
vivo | 24.7 | 12.1 | 104.7% | 5.8% |
その他 | 171.4 | 185.0 | -7.3% | 40.0% |
合計 | 428.5 | 400.7 | 6.9% | 100.0% |
まず、サムソンの大きな出荷台数の減少がみられます。おそらく、バッテリーの爆発問題が尾を引いているのでしょう。ちなみに、サムソンのスマホシェアが20%を切るのは初めてのことだそうです。
特に第4四半期はクリスマスを含む重要なシーズンですので、ここでの大きな出荷台数の減少はかなりの痛手のはずです。
この結果、アップルがスマホ出荷台数でトップになっています。これまでも儲けの面ではアップルが圧倒的に強かったですが、出荷台数でもトップに立ったことで、まさに「最強」の座を手に入れたといえます。
また、Huawei, OPPO, vivoといった中国メーカーの躍進が目立ちます。特にOPPOやvivoは出荷台数が前年同期比で倍以上に増えています。このままサムソンやアップルを飲み込む可能性もあるかもしれません。
2016年全体ではサムソンがトップを堅持
一方、2016年全体でみるとサムソンが出荷台数トップの座を堅持しています:
メーカー | 2016 | 2015 | 変化率 | 2016 シェア |
サムソン | 311.4 | 320.9 | -3.0% | 21.2% |
アップル | 215.4 | 231.5 | -7.0% | 14.6% |
Huawei | 139.3 | 107.0 | 30.2% | 7.4% |
OPPO | 99.4 | 42.7 | 132.9% | 6.8% |
vivo | 77.3 | 38.00 | 103.2% | 5.3% |
その他 | 627.8 | 697.1 | -9.9% | 42.7% |
合計 | 1470.6 | 1437.2 | 2.3% | 100.0% |
このデータを見るとまだまだサムソンの首位は揺るがないようにも見えます。しかし、バッテリーの問題で消費者の気持ちがサムソンから離れたとすると2017年にはさらに大きなシェア低下があってもおかしくはありません。
スマホ市場は寡占化が進む?
また、「その他」に分類されるメーカーのシェアが10%近く減っているところも気になります。
特に安いスマホ端末は群雄割拠の時代が続いていましたが、6位以下のシェアがこれだけ下がっているということは、かなり寡占化が進んでいることを示しているのかもしれません。
追記:タブレットデバイスのシェアも発表されました。サムソンはこちらでも厳しいようです。
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