定額制のストリーミング音楽サービスはかなり市民権を得てきた印象がありますが、もう一歩前へ進みそうです。Amazon Music HDと呼ばれるハイレゾ音源の月額性サービスが開始されます。これ、Echo Link Ampとかの据え置きオーディオ機器で使えたらかなりインパクトがあるのでは?
(追記): Amazon Music HDとしてサービスが開始されたので体験してみました
Sonos Ampを購入しました。レビュー等の記事は下記のカテゴリを参照ください。
日本では初の定額制ハイレゾ音源ストリーミングサービス
ハイレゾでの定額制ハイレゾ音源ストリーミングサービスはAmzon Music HDが初となるそうです。
海外ではTidaiなどがすでにサービスを始めていますが、日本ではロスレス配信のDeezer HiFiはあるものの、ハイレゾはありませんでした。
日本の方が「ハイレゾ」というものに価値を置いている印象があったので意外ですが、定額制にしなくても普通に音源が売れていたので逆に定額制にしたくなかったのかもしれませんね。
最高 32bit 192kHzのハイレゾ配信
このAmazon Music HD、配信フォーマットは、
- 16bit/44.1KHz(ロスレス)
- 24bit/44.1KHz~192KHz(ハイレゾ)
- 32bit/44.1KHz~192KHz(ハイレゾ)
になるそうです。どうやらハイレゾ音源でない曲もPCMで16bit/44.1kHzのロスレス配信を行うようですね。
月額料金は1980円
気になるお値段は月々1980円です。
すでにAmazon Music Unlimitedを利用している人はこの料金との差分になるので、
- 一般: +1000円
- Prime会員: +800円
でハイレゾ音源が聴き放題となります。
こう見ると意外とリーズナブルなような気もしますがどうでしょうか?
どれくらいの音源がハイレゾ対応するかは不明
では、6,500万曲以上をうたっているAmazon Music Unlimitedの中でどれほどの曲がハイレゾ対応するのでしょうか?
実は、e-onkyoなどで売られているハイレゾ音源も、録音時からハイレゾになっているものはそれほど多くありません。多くはハイレゾでないものをアップサンプリングするなどしてハイレゾ化しています。
その意味では、おそらくAmazon Music HDも、ほとんどは16bit/44.1kHzのロスレス配信で、一部がハイレゾという形になるのではないでしょうか。
また、32bit/192kHzの音源は売っている音源でもほとんどないため、あまり期待はできないものと思われます。
さらに、音楽を配信しているレーベルがハイレゾ音源をどこまで定額制で公開するかもポイントです。
もちろん、Amazon Music HDがヒットすればこのような音源もどんどん出てくる可能性はあります。
Echoシリーズなどの機器側の対応は?
個人的には気になるのは機器側の対応です。
おそらくパソコンやスマホのAmazon Musicアプリはすぐに対応してくるのでしょうか、最近は意外といろいろな機器がAmazon Musicの再生に対応しています。
私が最近購入したEcho Link Ampもそうですし、気になっているSonos AmpやDenonのPMA-150Hもそうです。こういった機器がハイレゾに対応してくれていると使いやすいのですが、パソコンやスマホだけだとちょっと残念です。
(追記): 公式にSonosやPMA-150HがAmazon Music HDの再生に対応することがアナウンスされました。
もちろん、最近はスマホ用の高音質な外付けヘッドホンアンプが多数出ていますし、パソコンにはUSB-DACも繋げますので、パソコンやスマホでじっくり楽しむというのもありだとは思います。
(追記): Echo LinkおよびEcho Link Ampに搭載されているDACは192kHz/24-bit対応のCS42526だそうです。
スペック的にはAmazon Music HDに対応できそうです。
スマホの場合必要帯域が心配
ただ、スマホになると現状のAmazon Musicが最高で256kbpsなのに対し、24bit/48kHzの配信であっても2,300kbpsと必要な帯域がほぼ10倍になります。より高音質な音源ならもっと必要です。
したがって、ハイレゾで聴くとどんどん月々の通信量(ギガ)が消費されてしまいます。
ちなみに、YouTubeでFull HDの動画を見ると約4,000kbpsなので、下手な動画をみるよりも通信量を消費してしまいます。
個人的にはEcho Link Ampの対応を望む
このAmazon Music HD、今のところサービス開始の日時は明らかになっていません。
情報によると2019年の夏に開始とのことなので、もうすぐ開始されてもおかしくありません。
サービス開始とともに対応したEchoシリーズが存在してくれるのが望ましいですが、個人的にはもっともオーディオ向けの製品であるEcho Link AmpやEcho Linkが対応してほしいです。
また、他メーカーのオーディオ機器もぜひ積極的に対応してほしく、最近気になっているSonos AmpやPMA-150Hに期待したいところです。
Amazon Music HDがヒットすれば、他のストリーミング音楽配信サービスも追随するでしょうし、レーベル側も積極的になるかと思います。その意味ではこのサービスの動向がこれからの音楽を楽しむ環境の先を占うものになりそうです。
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