東京電力からアマゾンのプライム会員になる権利を含んだプランである「とくとくガスAPプラン」が発表されました。でも、このプラン、本当にお得なのでしょうか?また、すでに電気とガスをまとめている人にとってはどうなのでしょうか?
Amazonプライムの1年分のギフトコードが毎年もらえる
このとくとくガスAPプランは東京電力の電力とガスをまとめたプランです。
このプランに加入すると電気料金とガス料金がどちらも東京電力から請求されることになります。
そして、この「AP」はAmazon Primeを表し、このプランに契約し続けることで毎年1年分のギフトコードがもらえます。
東京電力は毎年4,100円お得といっている
このプラン、東京電力的には毎年4,100円お得といっています。
でも、このグラフをよく見ると、「現在のご契約」はまとめる前のものになっています。つまり、4,100円の効果はアマゾンプライム会員権によるものだけではなく、料金をまとめる効果も含んでいるということです。
また、ガスの部分は現在のご契約に比べると逆に高くなっています。なぜこういうことになっているのでしょうか?
実は基本料金と従量料金にアマゾンプライム料金が加算されている
そこで、ガスの基本料金を、「AP」プランとそうでない通常のとくとくガスプランで比較してみました(2019年11月3日現在)。
ただし、基本料金は改訂されることがあり、比較しているのは10月現在のとくとくガスプランの基本料金と、こちらのプレスリリースでのAPプランの基本料金です。とはいえ、短期間で大きく変わることはないので参考にはなるかと。
使用量(立方メートル) | とくとくガスプラン | とくとくガスAPプラン |
0~20 | 722.84円 | 1,143.23円 |
20~80 | 1,005.70円 | 1,431.32円 |
80~200 | 1,173.31円 | 1,602.04円 |
200~500 | 1,801.87円 | 2,242.24円 |
500~800 | 5,992.27円 | 6,510.24円 |
800~ | 11,858.83円 | 12,485.44円 |
見ての通り、アマゾンプライム料金を含むプランの方が基本料金が高くなっています。
しかもその差額は使用量が多いほど高くなり、0~20では420.89円ですが、200~500では440.37円、800~に至っては626.61円となっています。
1年トータルで見ると逆に高いことも、月額なら安くなるケースもある
最も安い0~20でも1年間の差額は5,050.68円となっています。
アマゾンプライム会員の現在の料金は年額4,900円ですので、この比較ではむしろ高いという結果になります。
ただし、年額ではなく月額だとプライムの料金は500円なので、ガス料金も月払いであると考えるとこれよりは安くなります。
アマゾンのプライム会員料金を下げるならAmazon Master ゴールドカードの方が安い
したがって、アマゾンプライム会員料金を下げたいという目的ではこのとくとくAPプランはあまり向いていないということになりそうです。
プライム料金を下げたいならAmazon Master ゴールドカードの方がお得そうです。
私も使っていますが、標準の基本料金は11,000円ですが、以下の2点を行えば年額4,420円で利用できます:
- 「マイ・ペイすリボ」(支払いが自動的にリボ払いになる)に申し込むことで半額の5500円になる
- 「カードご利用代金WEB明細書サービス」に申し込むことで1080円引きになる
このカードの提供元である三井住友カードは 「マイ・ペイすリボ」 による半額適用条件を実際にリボ払いをして利子を発生させるというものに変更しようとしていますが、Amazonカードに関しては改悪の対象外だそうです。
アマゾンでのお買い物も2.5%ポイントつくのでさらにこちらの方が有利かと。
宣伝文句に踊らされずに賢く選びたい
このとくとくAPプランを知った時は私もアマゾンプライム料金が安くなるのか!と思いましたが、よくよく調べるとそうでもありませんでした。
電力会社はとにかく新しいプランを契約してほしいでしょうからいいことばかりを言います。しっかり調べて賢く選びたいものです。
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