現在でもすでにスマホ市場の寡占化が進んでおり、AndroidとiOS以外のスマホは駆逐されつつあります。
今回発表された2020年の予想では、かろうじて生き残っていたWindows Mobileもほぼ消え去ってしまうという悲しいものでした。
2020年のWindows Mobileのシェアはわずか1%に
MSPowerUserによると、この予想はIDCから発表されているそうです。
2016年のスマホの販売台数シェアと2020年の販売台数シェアを比較すると以下のようになっています:
2016年台数 | 2016年シェア | 2020年台数 | 2020年シェア | |
Android | 12.3億台 | 85.0% | 14.6億台 | 85.6% |
iOS | 2億台 | 14.3% | 2.4億台 | 14.2% |
Windows | 600万台 | 0.4% | 100万台 | 0.1% |
その他 | 450万台 | 0.3% | 100万台 | 0.1% |
合計 | 14.5億台 | 100.0% | 17.1億台 | 100.0% |
この表を見てまず思うのはWindows Mobileの凋落です。2020年にはシェアが0.1%しかありません。
IDCとしては、OSのプラットフォームの強さという意味でWindows MobileはAndroidやiOSに比べて非常に弱い点がこの予想につながっているとのことです。
すでにAndroidやiOSはアプリやストア、オプションといった点で強力なプラットフォームを構築済みです。Windows Mobileがここから巻き返すのは苦しいのは確かでしょう。
2016年時点ではHPがWindows Mobileスマホを発表したり、MicrosoftがSurface Phoneを計画しているうわさがあったり、まだ先があるように見えます。先日もARMのCPU上でIntelのCPUのエミューレターを走らせる計画のうわさが出てきました。
こういった施策もすでについてしまった差を埋めることにつながらないだろうというのがIDCの予想です。
Androidがさらにシェアを伸ばし独占状態を強める
すでに出荷数の面ではほぼ独占状態となっているAndoirdはさらにシェアが伸びると予想されています。
新興国で今後4G回線の普及が進み、よりスマホが便利に使えるようになります。すでに先進国では4Gの普及が終わり、対応したLSIも安くなっていますので、新興国でのスマホの価格は低いところからスタートし、さらにシェアが伸びるというのがこの根拠だそうです。
最近、GoogleがPixelと呼ばれるスマホで自らスマホ販売に乗り出しましたが、これが他のAndroidスマホメーカーとの関係を悪化させることにはならないだろうとのことです。
iOSは勢力を保つ
iPhoneに搭載されているiOSは強さを保つだろうと予想されています。
2016年のiPhoneの販売台数は大変悪いものでした。
しかしながら、来年はiPhone誕生10周年ということでなんらかのサプライズが待っていると予想されています。
Androidとの間では低価格化の点で競争があったり、Android端末のハイエンドのものとの競争があったりで苦しいところではありますが、シェアを保っているだろうというのがIDCの予想です。
スマホは名実ともに2強時代へ?
このレポートから分かるのは、2020年にはスマホはほぼiOSとAndroidの一騎打ちとなるということです。
しかしながら、もはやスマホの販売台数が大きく伸びる時代は終わり、新たな成長のキーを探す時代ともいえます。
ウェアラブル端末もいまいちパッとしませんが、今後何が伸びて、どのメーカーが主権を取るのか、面白い時代になってきました。
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