定額での音楽ストリーミングサービスはかなり市民権を得ており、様々なサービスが提供されています。
それらはすべてCDの音質よりも低音質なものです。
TIDALが開始した “TIDAL Masters” ではCDの音質を超えるハイレゾでの音楽ストリーミングサービスを開始しました。
元々音質を売りにしていたTIDAL
TIDALはもともと高音質での音楽ストリーミングサービスを売りにしていました。
同業他社は一般的にMP3やAACといった圧縮形式での音楽ストリーミングサービスを行っています。
これに対してTIDALの “HiFi” プランでは、ロスレス(可逆圧縮)形式であるFLAC(@44.1kHz/16bit)での音楽配信を行っています。
MQA形式でのハイレゾ音源ストリーミングサービスを開始
このCD音質でのロスレスに加え、TIDALは96kHz/24bitでのハイレゾ音楽ストリーミングサービスである “TIDAL Masters” を開始しました。
MQAはこちらのHPの解説によると、デジタルデータの一部を非圧縮、一部を圧縮形式としてファイル容量を削減したフォーマットのようです。
このMQAフォーマットを利用することで、96kHz/24bit相当の音質ながら、1Mbpsでのストリーミングが可能となるようです。
料金は19.99ドル/月、3万曲が対応
このTIDAL Mastersを利用するには19.99ドル/月の料金が必要だそうです。他社が10ドル/月程度でサービスを提供しているのに比べると、およそ倍です。
ただし、これは従来の料金から変わらないそうで、TIDAL Premiumのメンバーであればそのままの料金でハイレゾ音源が楽しめるということになります。
一方、このTIDAL Mastersが利用できるのはパソコンのアプリからに限られそうです。iOSやAndroid、Webブラウザといった環境からは利用できないとか。MQAでの配信はより広い配信帯域を必要とするので帯域を絞るためでしょうか?
日本でのサービス開始は未定、唯一無二のサービスとして受け入れ得られるか
TIDAL Mastersのみならず、TIDALそのものが日本ではサービスが開始されておらず、提供開始も未定です。
ハイレゾでの音楽ストリーミングサービスはほかのどの会社もやっていないため、この点に魅力を感じるユーザーは日本にも多いのではないかと思います。
しかしながら、楽曲を提供している会社としては、CDそのものが定額音楽ストリーミングサービスに食われているのに、ハイレゾまで食われてしまっては収益に影響が出てくるのでしょう。
今後の流れとして、ハイレゾも定額での提供となるのか、すみわけがなされるのか、注目です。
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