リビングでテレビ用オーディオ兼用で使うアンプにはHDMI端子が欲しいところです。ボリューム調整がテレビのリモコンでできるほか、電源の連動もできます。AVアンプはあっても2chのアンプはなかなかないのですが、オンキョーから新製品が発表されました。
AVアンプにしかないARC対応HDMI端子
テレビでも良い音で聴きたい場合にはテレビの音声出力をアンプにつなぎ、外部スピーカーにつなぐ必要があります。
この目的でよく売られているのがAVアンプです。
しかしながら、AVアンプはどちらかというとサラウンド付きで映画を見る人に最適化されており、2ch(+サブウーファー)しか必要ない人には余分なチャネルのアンプが搭載されています。
限られた容積の中に部品を入れるわけですし、コストの面でも、サラウンドが必要ない人にとってはあまりうれしくないものになります。
実際、5.1chにしても7.1chにしてもそれだけのスピーカーを置ける場所的な余裕がある人はそういないかと思います。
ヨーロッパではやり始めているハイファイレシーバー(AVレシーバー)
そんなことを思っているのは何も日本人だけではないそうです。
ヨーロッパの方でも同じ思いを持っている人がいるらしく、2chアンプにHDMI端子がついたハイファイレシーバーとかAVレシーバーと呼ばれるジャンルの製品が人気なのだとか。
日本でもすでにこのような製品は売られており、私もパイオニアのSX-S30を使っていました。
コストパフォーマンスがよくて音質も良い、そしてテレビとの連携が楽ということで優れた製品です。
IFA2019でTX-8390が発表に
このジャンル、まだまだ発展途上なのかなかなか新製品が出ません。
そんな中、IFA2019で発表されたのがオンキョーのTX-8390です。
このTX-8390、サイズがAVアンプと同じです。SX-S30は薄型を売りにしてるのに対して思い切った選択です。
では、2chに限定することで空いた空間はがら空きなのかというとそんなことはなく、高音質なキャパシターをつかうなど音質方向にふっているそうです。
DACとしても旭化成のAK4458を採用するなど、2chアンプとして音質を磨き上げた製品となっています。
アンプの出力は200W + 200Wと十分です。
ネットワーク機能がとにかく充実
このTX-8390、とにかくネットワーク機能がとにかく充実しています。
まず、Wi-Fiで802.11acの2×2 MIMOに対応しています。普通のアンプは802.11nまでの対応であり11acまで対応しているアンプは初めて見ました。このために4コアCPUのSoCを搭載しているのだそうです。
最近はアマゾンがハイレゾでのストリーミング音楽再生サービスを始めるという話もあり、音楽再生と言えどもそれなりの帯域が必要と考えたのかもしれません。
他にもAlexa, Googleアシスタント、Siri、Sonos, Air Play2, Spotify, Amazon Music, TIDAL対応など必要な機能は網羅されています。
HDMIも4k/60p, 4k HDR, BT.2020, HDCP 2.3対応と十分です。
もちろんBluetoothにも対応しており、対応コーデックはSBCとAACだそうです。
バイアンプにも対応
2chアンプだからといってアンプ部にも力が入っていないわけではありません。
AVアンプの大きな筐体であることを活かしてバイアンプにも対応しています。
また、オンキョー独自の技術であるVLSC採用のアンプであったり、オンキョーのアンプの技術がしっかり搭載されています。
さらに、サブウーファー出力も搭載されているのですが、これが2系統あります。つまり、2.1chだけでなく2.2chもできるようです。
価格は約10万円、日本での発売は未定
このTX-8390、ヨーロッパでの価格は約10万円だそうです。
残念ながら日本での発売はアナウンスされていませんが、ぜひとも発売されてほしいオーディオ機器です。
最近私が気になっているSonos Ampと言い、デノンのPMA-150Hと言い、テレビとの接続性を売りにしたアンプが増えてきた気がします。もっとユーザーが増えて盛り上がってくるといいなと思います。
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