おもちゃとして買ったつもりだったのに意外と実用的だったLenovo IdeaPad Duetですが、より実用的に使うためにデュアルディスプレイに挑戦してみました。CPUやGPUはしょぼいですが、Full HDの解像度が出るのでしょうか?
Alternate Mode対応のUSB-C端子だけどUSB2.0
Lenovo IdeaPad Duetの唯一の拡張端子はUSB-C端子です。この端子、なんとAlternate Modeに対応していて外部ディスプレイが接続できます。
ただ、気になるのは規格がUSB2.0であるという点。USB2.0と3.0では10倍もの転送速度の違いがあるため、高い解像度の出力が可能かどうかが懸念されます。
とりあえず物は試し、ということで試してみました。
USB-C – HDMI変換アダプタを購入
我が家にあるディスプレイはUSB-Cには対応しておらず、HDMIにしか対応していないため、変換アダプタが必要です。
購入したのはQGeeMの変換アダプタ:
HDMIだけでなく、USB-C充電端子、USB3.0端子、USB2.0端子があってかなり実用的です。

商品の写真を見ると大きそうに見えますが、実際はかなり小さいです。マウスと比べるとこんなサイズ感:

デュアルディスプレイはできるけどFull HDは出ず
早速このアダプタを使ってデュアルディスプレイを実現してみました。ディスプレイはAcerのKA220HQというFull HD対応の安物ディスプレイです。
結論としては、デュアルディスプレイはできるけどFull HDの解像度は出ませんでした。

こんな感じでしっかりデュアルディスプレイになるのですが:

選択できる解像度は1440×900が最高:

USB2.0の帯域が原因?SoCの仕様?
なぜFull HDの解像度が出ないのか考察してみました。
まずポイントとなるのは、最近の液晶ディスプレイは60Hz以上のリフレッシュレートしか対応してないことが多いという点。
リフレッシュレートとは1秒間に画面を書き換える頻度のこと。高いほど当然1秒あたりに必要なデータ量は増えます。なので、USB2.0にしか対応していないので帯域が足りないのでは?と推測しました。
実際計算してみると、Full HD(1920×1080)24-bitカラーで60Hz出すために必要な帯域は、
1920 x 1080 x 24 x 60 = 3Gbps
です。これに対してUSB2.0の帯域は480Mbpsが最高ですので、全然追いつきません。
実際、IdeaPad Duetの公式スペックでも、1920×1080のときは30Hzしか出ないことが書いてあります。

ん?でも、30Hzになったとしても1.5Gbps必要なので足りないのでは?とも思います。
なので、IdeaPad DuetでFull HDが出ないのはUSB2.0の帯域が原因というよりは、SoCの仕様なのかもしれませんね。
1440×900では表示できるので、必要帯域を計算すると、
1440 x 900 x 24 x 60 = 1.9Gbps
くらいまでは出るようです。
1440×900も出れば実用的かな
残念ながら現在主流のFull HDでのデュアルディスプレイはできませんでしたが、1440×900であればあっさりとデュアルディスプレイ環境が実現できてしまいました。
画質が重要な動画や写真の編集でなければこれでもサブマシンとしては十分実用的かと。
これでさらに実用的なおもちゃとして使えそうです。
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