第3世代のノートパソコン向けRyzenプロセッサは安いのに速いということで人気を集めています。私が買ったZenBook 14(UM425IA)にもこの第3世代RyzenであるRyzen 7 4700Uが搭載。しかしながら、悪い噂を1つ耳にしました。いわく、RyzenプロセッサはAC電源につないだ時とバッテリー駆動の時で性能が大きく違うと。本当かどうか実験してみました。
Octane 2.0の結果
すでに開発が終了してしまっているベンチマークですが、Javascriptの実行性能を計測してくれます。
まずはこちらが電源に接続した場合の性能です:
そしてこちらがバッテリー駆動の場合の性能:
…確かに性能が下がっていますね。バッテリー駆動時は、ACアダプタ接続時に比べて大体77%の性能となっています。
CINEBENCH R20
次は3Dグラフィクスを描画することでCPU性能を計測するCINEBENCH R20です。
こんな感じの画面を描画するのにかかる時間を計測します:
ACアダプタに接続したときの性能がこちら:
バッテリー駆動の場合がこちら:
というわけで、こちらもAC電源接続時に比べて、バッテリー接続時は約90%の性能となってしまいました。
CrystalDiskMark
最後におまけでSSDの性能も確認するため、CrystalDiskMarkを実行してみました。ちなみに、続されているSSDはKINGSTON OM8PCP3512F-AB 512.1 GBで、対応転送モードはPCIe 3.0 x4となっていました。
AC電源接続時がこちら:
バッテリー駆動時がこちらです:
…なんかリードは値がバラバラすぎて別のマシンで計測したみたいですね。ライトはやはりバッテリー駆動時のほうが遅いようです。
バッテリー駆動時はファンの音が明らかに静か
使っていて1つ気づいたのは、バッテリー駆動時はファンの音が明らかに静かであるという点です。
ACアダプタにつないでいると、大した作業を行っていなくてもファンの回転が速くなってCPUなどを冷やしにかかります。それが、バッテリー駆動時はベンチマークでも動かさない限りはかなり静かです。
おそらく、システムレベルでバッテリー駆動時はCPUの動作が速くならないように止めており、そのために温度が上がりづらいのでしょう。
確かにAC電源接続時とバッテリー駆動時で差はある、けど実用的には変わらない
これらの結果から、確かにRyzen 7 4700UはAC電源接続時とバッテリー駆動時で性能に差があることがわかりました。
しかしながら、実際に使う分にはそれほど差を感じない程度の値と思われます。タイミングがシビアなゲームや、処理が重い動画編集やRAW画像の現像でない限りは気にしなくてもいいのではないでしょうか。
AC電源接続時でもバッテリー駆動時でもサクサクの動作、それがRyzen 7 4700Uの実力かと思います。
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