現在売られているスマートフォンのスペックを見ると、たいていCPUにはクアルコムのSnapdragonシリーズか、Mediatek社製のものが搭載されています。
しかし、パソコン市場でほぼ独占状態となっているインテルもスマートフォン向けのCPUを発売しています。
なぜインテル製のCPUはあまり使われないのでしょうか?
ゲームや動画/画像処理向けアプリでのチューニングが進んでいない
Android Centralは、この理由の1つはゲームや動画/画像処理向けアプリでのチューニングが進んでいないことが原因であると考えています。
決してインテルのAtomが低性能なわけではなく、実際にAtom搭載の20,000円台のZenFone 2と最新のSnapdragon 820を搭載した8万円台のGalaxy Note 5を比べると、Androidのユーザーインターフェース上ではほぼ同じようなレスポンスで使えるそうです。
もっと安いSnapdragon搭載のスマートフォンはZenFone 2よりもレスポンスが悪いそうなので、インテルのAtomはただAndroidを使うという意味では非常に高い性能を誇るといえます。
しかし、CPU以外のハードウェアを多く使うアプリになると事情が変わってきます。
GPUを多く使うアプリの代表格である3Dゲームを実行すると、明らかにSnapdragonの方がいいそうです。
また、4Kビデオの撮影やRAW画像の現像といった作業もZenFone 2のカメラではサポートされておらず、これは専用のハードウェアがないかAtomが搭載されているGPUが低性能であるためと考えられます。
モデムが内蔵されていない
一方スマートフォンメーカーにとって大きいのは、Snapdragonにはモデムが内蔵されているのに対してAtomは内蔵していないという点だそうです。
必ずしもモデムが内蔵されているかいないかが採用の重要なポイントではないそうですが、Snapdragonの内臓モデムはもはや世界中でデファクトとなっており、Snapdragonを使っていれば世界中のあらゆる無線ネットワークへの接続が問題ないといえます。
一方、Atomの場合は自分でモデムを選定する必要があり、それがリリースされる国のネットワークで確実に使えることを確認する必要があります。
ライトユーザーにはIntelのAtom搭載スマホがお買い得?
逆に言うと、すでに発売されているスマートフォンをライトユーザーが買うときは、インテル製のAtomを搭載したスマホを買うのがお買い得といえるのかもしれません。
インテルはクアルコムを追う立場ですから価格は抑えているでしょうし。
もちろん、自分がよく使うアプリについては事前に動作の実績を確認しておくにこしたことはありません。
すでに、普通にAndroidを使う分には安いスマートフォンも高いスマートフォンもそれほどレスポンスは変わらず使えるようになっています。賢く選んでいきたいものです。
追記:2015年のスマートフォンおよびタブレット向けプロセッサーのシェアが発表されました。やはりIntelは低い。。。
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