スマートスピーカーが一般に認知されるようになり、音声で家電を制御するという行為ができることが知られてきました。しかしながら、Google HOMEとAmazon Alexa対応の製品ばかり見られて、iPhone/iPad対応というのが見られません。
きっかけはLenovo Smart Tabの納期遅れ
実は元々はLenovo Smart Tabを使って家電を音声コントロールしようかと思っていました。
しかしながら、待てど暮らせどやってこず。配送ステータスも変化せずにしまいには納期の遅延のお知らせが。。。
いつ来るかわからないものを注文しておくのも何なのでLenovo Smart Tabはキャンセルしました。
なぜiPhone/iPadではできないのか
そこでふと疑問に思ったのがなぜiPhoneやiPadで同じことができないのか?という点です。
HomeKitはあるけど
実はAppleにもHomeKitというものがありiOS機器から家電を制御することができます。
しかしながら、認証を取るのが手間なのかお金がかかるのか、いまいちラインナップが充実していません。
こちらがAppleストアで売られているHomeKit対応機器ですが、どうもパッとしません。
iOS12からSiriショートカットが登場
そこで代わりに登場するのが「Siriショートカット」です。これは、簡単に言うとアプリの操作をSiri経由で行えるもので、音声でSiriに指示することでアプリの特定の動作を行わせることができます。
たとえば、カレンダーに新しい予定を追加したり、リマインダーを作成したり、マイクを使って録音したりといった動作ができるようです。
RATOCのスマート家電リモコンがSiriショートカットに対応済み!
では、Siriショートカットに対応しているスマート家電リモコンがあればiPhoneから音声で家電操作できるのでは?と思って調べるとやっぱりありました。ラトック(RATOC)のRS-WFIREX3およびRS-WFIREX4がSiriショートカットに対応しています。
早速購入して試してみました。
RS-WFIREX4は小さい本体に機能満載
私が購入したのは新型のRS-WFIREX4の方です。RS-WFIREX4の方が小さく、赤外線の照射範囲が広い代わりに、照度センサーが3段階になっているようです。
RS-WFIREX3の方が安いのですが、長く使うなら新しい方が良いかな、と思い新しい方を買っています。
大きさはこんな感じで非常に小さいです。手のひらサイズといいますが、それ以下のサイズです。しかも軽いので壁掛けができます。
電源はUSBコネクタ経由での給電で、無線LANにも対応しているのでケーブル一本でいけます。消費電力は小さいでしょうからモバイルバッテリーでの運用も可能かもしれません。
この小ささで他者に比べてもかなり多機能です。詳細は以下の記事を参照ください。
Siriショートカットの設定は簡単
肝心のSiriショートカットの設定は簡単です。
まずはラトックの家電リモコンアプリを使って操作したい家電の設定をします。Siriショートカットは自分自身で家電を操作するのではなく、あくまでアプリを操作することしかできません。したがって、家電リモコンアプリでの設定が必須です。
準備ができたらSiriショートカットの設定を行います。まずは「ショートカット」アプリをインストールします。
このアプリを起動し、ライブラリから右上の「+」を押します。すると操作したい内容の検索がでますので「家電」と入れると家電リモコンの候補が出てきます。
なお、ここで表示されるのは過去に家電リモコンで操作したいくつかの履歴です。したがって、所望の操作をあらかじめ家電リモコンで行ってからこちらの設定を行う必要があります。
所望の操作を選択したら右上の「完了」の下にあるスイッチが縦に2つ並んでいるボタンを押します。
すると上の画面が出てきますので、「Siriに追加を選びます」。音声として使用したい内容が出てきますのでSiriに認識させたら完了です。
あとは、「ヘイ、Siri」と呼び掛けて登録した内容でしゃべるだけです。
複数の操作を時間差で行うことも可能
これだけでも便利なのですが、色々便利な機能があります。たとえば、複数の操作を時間差で行うことができます。
私はこれをテレビで録画を見る操作に使っています:
我が家のテレビは電源を入れた後に「録画リスト」ボタンを押すことで録画番組一覧が出るのですが、電源を押してからしばらくしないと受け付けてくれません。そこで、上のように間に「待機」を挟むことでこれを1つの操作で可能にしています。
もちろん、複数の家電を操作することも可能なので、「おやすみ」で電気やリモコン等すべて切ることも可能です。
ショートカットのホーム画面への追加も可能
また、Siriショートカットは音声でなくても使えます。Siriショートカットの画面には一覧として登録したものが出ますし、さらにホーム画面に登録することもできるのでよく使う操作を省力化できます。
リモコンアプリだと、起動して、操作する家電を選んで、ボタンを押して、となるところがかなり楽になります。
家族との共有も可能
また、家電の操作は自分だけでなく家族も行いたいところですが、作成したショートカットは他者と共有することが可能です。
各ショートカットの設定で「ショートカットを共有」を押すとメールやLINE送信することができます。
なお、悪意のある人にそのリンクが渡ると家の家電が操作し放題になるので、「質問を読み込む」から質問に回答しないと読み込めないようにすることが可能です。
買った直後にアプリ不具合に当たってポルターガイスト現象発生
このように設定が簡単なSiriショートカットですが、買った当初に設定したときはうまく動作しませんでした。
変だなぁ、動かないなぁ、と何度もコマンドを実行してから外出したところ、妻から家のテレビやシーリングライトが勝手についたり消えたりする!!という連絡が。
乗っ取られたか!?と思ったのですが、どうやら色々試したものが遅れて一気に実行されたようです。
アプリをアップデートした後は安定して使えています。
直接赤外線が当たらない場所の家電も操作可能
我が家にはいろいろ障害物があって、これ1台ですべての家電が操作できるか心配でした。
しかしながら、赤外線の出力が強いのか反射光で操作できるようで直接赤外線が当たらなさそうな場所の家電も操作可能でした。
具体的にはテレビの上に本機を置いてみましたが、問題なく操作できています。
マイク性能だけは不満
これでGoogle HomeやAmazon Alexaに負けない環境ができるのですが、一点だけ不満があります。
スマートスピーカーは部屋のどこに置いていても音声を聞き取れるようにマイクが最適化されていますが、スマホやタブレットのマイクは基本的に傍に置いていないと聞きとってくれません。
家の中でも常にiPhoneを持ち歩いているならいいのですが、そうでない場合は近くにないと操作できないということになります。
まあ、家電ごとに異なるリモコンを探すよりはiPhoneだけでいいので楽なのは確かですが。。。
追記: Alexa対応のタブレットを買ってみましたが、やはりマイク性能は段違いです:
Siriショートカットを活用することでさらなる便利機能も?
Siriショートカットは家電リモコンだけでなく、対応するアプリすべてが操作可能です。
iOS12で新登場した機能なのでまだアプリの対応も少ないですが、これが充実してくるとさらにいろいろなことができそうです。
また、Amazon AlexaやGoogle Homeが多機能すぎて詳細な操作をするときには複数回の音声操作が必要な点から比べると、Siriショートカットは「ショートカット」にフォーカスしている分操作が簡潔な気がします。
願わくば、安い値段でSiri対応のスマートスピーカーを出してほしいものです。HomePodは日本では出ていないし出ても高そうだし。。。
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