久々のメジャーアップデートとなったRaspberry pi 4は性能が向上しかなり用途が広がりました。しかしながら、Raspberry piの用途の1つであったオーディオではそれほど性能を必要としません。Raspberry pi 4はオーディオ用途として音質はRaspberry pi 3に比べてどうなのでしょうか?
USB3.0のノイズが音質に影響を与える
このことはいろいろな人が興味を持っているらしく様々な見解が出されています。たとえば下記の動画です:
共通して言われるのはUSB3.0が実装されたことによるノイズの影響です。
USB3.0はUSB2.0に比べてかなり転送速度が上がりました。その分高周波のノイズが発生するようになっており、このノイズが音質に影響を与えます。
オンボードのサウンドはもちろんですが、I2S接続でRaspberry piにスタックしたオーディオボードにもそのノイズの影響はあります。たいていのI2SオーディオはRaspberry piからのノイズ対策はされていませんのでもろに影響を受けます。
オーディオにそれほどの性能は必要ない
では、Raspberry pi 4での性能向上がオーディオ再生にいい影響があるかというとこれも疑問です。
ハイレゾで主流の96kHz/24bitの音源はビットレートが2.3Mbpsしかありません。ほぼ音源が存在しない384kHz/32bitでも12Mbpsです。
これに対してUSB2.0の転送レートは480Mbpsあり十分です。USB3.0は5Gbpsもありますが明らかにオーバースペックです。
また、Raspberry pi 4では有線LANがギガビットイーサになっており1Gbpsの転送速度がありますが、Raspberry pi 3の100Mbpsでも十分です。
唯一あるとすればUSB-DACをつないだ時の性能です。Raspberry pi 3ではUSB-DACをつないでDSDを再生したときに音切れが発生することがありました。これはUSBの転送速度というよりは、USBへの転送を処理するためのCPU性能の問題と思われますが、ここは改善されるかもしれません。
オーディオ用途ならRaspberry pi 3の方が安いしいいかも
価格面ではRaspberry pi 4 Model Bがおよそ8,000円なのに対し、Raspberry pi 3 Model B+は6,000円ほどと性能向上のわりにそれほど差がありません。
オーディオ用途以外に裏でNASサーバーとして使ったり、カメラ監視システムを作ったりと、オーディオに加えていろいろなことをやりたいならRaspberry pi 4の方がいいです。
しかしながら、オーディオ専用にRaspberry piとI2S DACを導入するならその2,000円の差をI2S DACの費用に回した方が幸せになれるかと思います。
4が出たのだから3も値下げしてくれると嬉しいのですけどね。
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