ついにHuawei Mate9にもAndroid 8.0 Oreの正式アップデートがやってきました。
これまでベータテストという形では利用可能でしたが、今回はすべてのユーザーにアップデートが配信される形となります。
Android 8.0の目玉として挙げられるのはBluetoothオーディオのコーデックとしてAAC, apt-X, apt-X HD, LDACが加わったことです。Mate9でこれらは利用可能なのでしょうか?
(追記): WI-1000XおよびSX-S30の結果の追加および、SRS-XB20の結果を更新しました。
(追記): AACでも接続できるようになりました。
開発者オプションに現れるコーデックの選択肢
Android 8.0にアップグレードし、開発者オプションを表示すると見慣れないBluetooth関連の項目が現れます。
この中の「Bluetoothオーディオコーデック」でAAC/apt-X/apt-X HD/LDACが選べます。
開発者オプションから設定しないとSBCのままなのかというと、どうも試した限りでは音質のいいコーデックが使える場合は自動的にそれを選んでくれているようです。
以下が手持ちのBluetoothオーディオ機器での試行結果です。
apt-X対応のイヤホン MDR-EX31BN 〇
最初にapt-Xに対応したイヤホンである Sony の MDR-EX31BNを試しました。
結果は・・・見事apt-Xで接続できました。
接続した時点でapt-Xで接続されており、接続中にSBCへの変更も可能でした。
Huawei Mate9の数少ない不満の1つがBluetooth接続の際の音質の悪さでしたが、これで快適に使えます。
ただ、このイヤホンはAACにも対応しているはずなのですが、AACへの変更はできませんでした。
(追記): 2018/7月のアップデートでAACでも接続できるようになりました。
LDAC対応のスピーカー SRS-XB20 ×→◎
次に試したのがLDAC対応のスピーカーである Sony の SRS-XB20 です。
これが、残念ながらLDACが接続できず・・設定のラジオボタンでLDACを選んでもSBCに戻ってしまいます。
このスピーカーはAACにも対応していますが、AACさえも選べません。残念…。
いろいろ試したところ、LDACでの接続に成功しました。実はこの機器、デフォルトでコーデックがSBCに固定されてしまっていたようです。久しぶりにMusic Centerアプリを立ち上げたところこのような表示が出ました:
そこで、このアプリ上のSRS-XB20の設定を見ると、「その他」にBluetoothコーデックの設定がありました:
これをSBC→AUTOに変更します。そして、SRS-XB20の電源を一度落として入れなおすと、見事にLDACで接続されました。
アプリ上もLDACのロゴ(?)が表示されます。
私が何かをいじったせいでSBCに固定されていたのか、デフォルトでこうだったのかはわかりませんが、LDAC対応のソニーのSRSシリーズを使っている方は確認する価値があるかもしれません。
なお、このスピーカーは公式にはAACにも対応しているのですが、AACへの変更はできませんでした。
(追記): 2018/7月のアップデートでAACでも接続できるようになりました。
対応コーデック不明のプリアンプ HEOS Link ×
最後が対応コーデックが明記されていない Denon の HEOS Link です。
何も書かれていないのであれば SBC なんだろうと思ったら、やっぱりそうみたいです。SBC以外選べません。
レビューはこちら:
(追加) 対応コーデック不明のプリメインアンプ SX-S30 ×→○
パイオニアの2.1chプリメインアンプであるSX-S30です。
こちらも特にコーデックについては仕様で述べられていないのですが、やはりSBC以外変更できませんでした。
こちらのアメリカ版のHPにはAACにも対応とありますが、AACで接続できないのが日本版SX-S30だからなのかHuawei Mate9のせいなのかはわかりません。SRS-XB20でもAACでつなげなかったのでMate9のせいでしょうか?
(追記): 2018/7月のアップデートでAACでも接続できるようになりました。
(追加) LDAC対応のイヤホン WI-1000X ◎
ソニーのノイズキャンセリングイヤホンであるWI-1000Xです。
こちらはSRS-XB20と同様LDAC対応なのですが、問題なくLDACで接続されました。
さらに、このイヤホンはapt-Xおよびapt-X HDにも対応しているのですが、どちらにも切り替えることができました。
ただ、AACにだけは切り替えることができず。。。イヤホン自体は対応しているようなのでMate9側の問題でしょうか?
(追記): 2018/7月のアップデートでAACでも接続できるようになりました。
レビューはこちら:
なぜAndroid 8.0自体は対応しているのに使えないのか
このことから、Huawei Mate9ではapt-Xは使用可能ですが、少なくとも私の手持ち機器ではAACやLDACは使えないことがわかりました。apt-x HDは対応機器がないのでわかりません。
(追記): その後の検証でSRS-XB20やWI-1000Xでapt-X、apt-X HDおよびLDACで接続できることを確認しました。AACは相変わらず確認できていません。
(追記): 2018/7月のアップデートでAACで接続できるようになりました。
そもそもOS自体は対応しているのになぜ使えないコーデックがあるのでしょうか?
調べてみると、まず、Android 8.0自体にはAAC/apt-X/apt-X HD/LDACを使うためのソフトウェアが含まれているそうです。これらのコーデックのエンコーダ(ヘッドホンやイヤホンに送るためのソフト)はフリーソフトのような形で公開されており、それをAndroid 8.0が取り込んでいます。
一方、デコーダ(送られた音楽を再生するためのソフト)はフリーではなくロイヤリティを取る形になっているのだとか。このため、イヤホンやスピーカーの中に特定のコーデックが使える/使えないがあるようです。
さらに、Android 8.0の中にエンコーダのソフトは含まれているものの、それらのうちどれを有効にするかは各スマホメーカーに任せられているそうです。ソフトを含んでしまうと、その後のメンテナンスも必要になるため、すべてのメーカーがすべてのエンコーダを有効にするとは限らないそうです。
確かに言われてみればその通りなのですが、Android 8.0はLDACやapt-X対応!といっているのに、ただし使えるかはスマホ次第というのはちょっと納得いかない気もします。
apt-Xが使えるだけでも満足だけど、スマホも使えるコーデックは明記してほしい
私としてはHuawei Mate9で当初あきらめていたapt-Xが使えるようになっただけで満足です。
(追記): さらにLDACでも接続できることがわかり、ハイレゾ対応であることがわかりました。
しかしながら、今やスマホで音楽を聴くのが当たり前の時代なので、スマホ側も対応コーデックを明記してほしいものです。そのうちアップデートでLDACに対応しないかなぁ。。。
(追記): LDAC対応していました。すみません。。。
(追記): AACにも対応して、全てのコーデックが使えるようになりました。
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