サムソン製のスマホが炎上したりと、スマホのバッテリーは思っているよりも危険な代物です。
そんなご時世のためか、LGの次期フラッグシップスマートフォンはヒートパイプによるバッテリーの冷却を行うそうです。
銅製のヒートパイプでバッテリーを冷却
9to5 Googleによると、LG G6は銅製のヒートパイプでバッテリーを冷却するそうです。
ヒートパイプは金属製の筒に揮発性の液体を入れたものです。
ヒートパイプの一方を熱を発するものにつけておきます。すると、暖められた揮発性の液体が蒸発して熱を奪い、もう一方に移動します。もう一方をファンや外気で冷却することにより揮発性の液体が再び液体に戻り、熱源へと戻る、というプロセスを繰り返すことで冷却します。
このヒートパイプと呼ばれる技術はパソコンのCPUの冷却には昔から使われてきました。
それをスマホにも利用することで、LGはバッテリーのトラブルを少なくしたいようです。スマホに良く用いられるリチウムイオン電池は、高温状態で使用すると化学反応が起こりガスと熱が発生します。そして、熱が熱を呼び、暴走し、爆発へとつながるそうです。バッテリーを十分冷却することはスマホの安全上非常に重要ということになります。
ちなみに、LG G6にはヒートパイプのほかにもQHD+と呼ばれる新しいディスプレイのアスペクト比が採用されるなど、意欲的なスマートフォンです。
炎上したGalaxy Note 7にも採用されていたヒートパイプ
では、ヒートパイプの採用でスマホのバッテリートラブルを回避できるかというと、そんなに簡単ではないようです。
なんと、炎上したサムソンのGalaxy Note 7にもヒートパイプによる冷却システムが採用されていたとか。。。
もちろん、ヒートパイプを使っていればいいというものではなく、使い方次第で良くも悪くもなる技術なのでしょう。
アメリカやヨーロッパの既定より15%高い温度のテストを実行
LGはそのため、アメリカやヨーロッパで定められている規定よりも15%高い温度での動作テストを行っているそうです。
どれだけ高い温度を保証すればいいのかというのは非常に難しい問題ですが、高ければ高いほどユーザーとしては安心化は増すかと思います。
最近は格安スマホの流行で、安い端末が日本でも多く発売されています。性能と価格だけでなく、こういった安心面というのもスマホを選ぶ1つの指標とすべきなのかもしれません。
追記: LG G6のSoCはSnapdragon 835ではなくSnapdragon 821になるようです
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