テレビの下にVESAマウントキットを使って吊り下げることに成功し、ようやく腰を落ち着けて音楽を聴く準備ができました。Sonos Arcを主にオーディオ機器として使った際の、音質や機能についてレビューしていきたいと思います。
レビューも含めたSonos Arc関連の記事はこちらを参照ください:
SonosのハイエンドサウンドバーであるSonos Arcに関するレビュー記事です。
Sonos Arcのよかった点
まずはよかったこと編です。
解像度が高く情報量が多いのに柔らかい音
まず、一番肝心な音質に関しては大満足です。
今までTechnicsのSB-M01やB&WのCM1S2、FE88-Solを使った自作スピーカーなどいろいろ使ってきましたが、間違いなく一番です。
一番印象に残ったのは解像度が高くて情報量が多いという点。
オーディオ機器に全く興味がない妻ですら、今まで聞こえなかった音がするといっていました。
こういうオーディオ機器は得てして耳に刺さる音になりがちですが、それにもかかわらず柔らかい音なのも素晴らしいです。
特にサックスやトランペットの高音や弦楽器など、生々しい音がして気持ちいいです。
音量を上げてもなかなか不快にならず、ついつい音量が上がり気味になってしまいます。
TruePlayの効果が大きい
Sonosの独自技術である自動音質調整機能のTruePlayの効果も大きいと感じました。
今まで使ってきた機器の中にも自動音質調整機能があるものがありましたが、いまいちよくなったのか悪くなったのかわからないものもあり、この手の機能には疑問を持っていたというのが正直なところです。
しかしながら、TruePlayは明らかに効果があると感じました。視聴場所と部屋全体の2回測定をおこなうのが効果的なのでしょうか?
何にせよぜひ使うことをおすすめします。
相変わらずの素晴らしいSonosアプリ
Sonos Ampを使っていたときからわかってはいましたが、相変わらずSonosアプリは素晴らしいです。
インクリメンタル検索などかゆいところに手が届くアプリであり、これなしにSonosは語れません。
安定性も高く、長く使っていますがこれまで困ったことがないアプリといえます。
スマートスピーカー(Alexa、Googleアシスタント)の感度が高い
Sonos Arcにはスマートスピーカー機能があり、Amazon AlexaやGoogleアシスタントとして動作させることができます。
今までEcho Dotなどのスマートスピーカーを使ってきましたが、間違いなく一番聞き取り感度が高いです。
Echo Dotだと聞き逃す遠さでもしっかり反応してくれますし、聞き間違いも少ないといえます。
搭載されているマイクが優秀なのでしょうか?
と思って調べたら、
遠距離対応マイクロホンアレイが高度なビームフォーミングとマルチチャンネルのエコー除去を使用し、音声アシスタントをすぐにスタートできます。
と公式サイトにありました。
そして、Alexaが動作するのは思っていた以上に便利です。
手が離せないときにボリューム調整したり、遠くから何かAmazon Musicの曲をかけたりできますし、タイマーとしても使えます。
相変わらずAlexaがちょこちょこお馬鹿なのはご愛敬ということで。。。
ちなみに、Sonos Arcのマイク機能は右端にあるマイクのマークをタッチするとON/OFFできます。
LEDが光っている状態がON、消えている状態がOFFです。
Sonos Arcの残念な点
Sonos Arcは完璧な機器ではなく、不満点もあります。
重低音は出ない
Sonos Arcはこのサイズにしては低音再生を頑張っていると思います。
しかしながら、やはりいかんせんスピーカーコーンの大きさが小さいため、重低音は出ません。
重低音でない中低音はしっかり出ているので曲によっては問題ありませんが、ジャズやオーケストラ、ロックなどでは不満が出ることも。
私は別途用意されているSonos Subがあればそこをカバーできるはずと思い、Sonos Subを買いました。
Sonos Subを組み合わせたときの音についてはまた別途レビューします。
ステレオ感はいまいち
筐体の幅が広いとはいえ、Sonos Arcのスピーカーは端っこのみにあるわけではありません。
このため、やはり独立しているスピーカーに比べるとステレオ感はいまいちです。
ただ、ほかのサウンドバーと異なり、無理矢理バーチャルサラウンドなどで広げていないのは個人的には好印象です。
前述の通り音質は非常に良いので、ここをどう考えるかは難しいところではありますが。
音声入力端子がない
Sonos Ampにはあった音声入力端子がありません。
入力はHDMI ARCのみで、これを光入力として使うことはできるものの排他的です。
テレビにつなぐことを考えると実質光入力は使えないものかと。あ、HDMIセレクターとか使えばできるのかな?
ともかく、せめて1つくらいはRCA入力端子があってもよかったかな、と思います。
Sonosの弱点にDSDや高ビットレートのハイレゾ音源に対応しいないという点があり、Sonos Ampの時にはRaspberry piを組み合わせることでその弱点をカバーしていました。
しかしながら、Sonos Arcではこの手が使えなくなり。。。せっかく購入したハイレゾ音源がお蔵入りになりそうです。
ただ、Sonosの幹部によると、よりビットレートの高いハイレゾ音源再生にも対応する計画があるそうなので、そこに期待したいと思います。
USBメモリやmicroSDが刺せない
これはSonos Ampもそうだったのですが、USBメモリを刺して使うことができません。
手持ちの音源を再生するには、NASなどを用意して直接ドライブをマウントする必要があります。
DLNAにも対応していない点には賛否両論あるようですが、私は安定性と反応速度の点で直接ドライブをマウントするという方法には賛成です。
しかしながら、USBメモリか、せめてmicroSDくらいは刺せるようにしてほしかった。
NASは直接マウントする場合でもネットワークに問題が生じるとだめになりますし、何より別途NASを用意するのがお金もかかるし面倒です。
かたくなにUSBメモリやmicroSDに対応しないのはSonosのポリシーなのでしょうが、ここは対応してもよかったのでは?と思います。
Wi-Fiが5GHz接続非対応
Sonos ArcのWi-Fi接続は2.4GHzにしか対応しておらず、5GHzは利用できません。
まあ、伝送するのが音声データだけだしそんなに高速接続は必要ないからいいかな、とも思うのですが、5GHzに対応しているSonos機器を調べてびっくりしました。
- Beam (Gen 2)
- Five
- Move1
- One (Gen 2)
- One SL
- Port
- Roam
- Sub (Gen 3)
あれ、One(Gen 2)とかPortってArcよりも発売日は前だよね?
なぜ新しいArcが5GHzに対応していないのだろう。。。
いや、困ってはいないのだけど、なんか気になります。
不満もあるけど満足度は高い
Sonos Arcをオーディオ機器として使った感想は、不満はあるけど満足度は高い、というものです。
音質は高く、利便性も高く、さらにスマートスピーカー機能が地味に便利です。
今後はAmazon Music HDのハイレゾ音源再生や、3D音源再生にも対応するそうなので、ますます魅力が増しそうです。
ただ、重低音が不足気味だったり、ステレオ感がいまいちだったり、現時点でDSDや高ビットレートのハイレゾに未対応だったりする点は不満が残ります。重低音はSonos Subがあるとして、せめてRCA入力端子はほしかったなぁというのが正直なところです。
とはいえ、個人的にはSonos AmpからSonos Arcに移行してよかったと思います。
また気づいたことがあれば追記します。
次回はテレビと組み合わせた場合についてレビューしたいと思います。
追記:書きました
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