スマホ全盛期とはいえ、長文を打つにはやはりパソコンのキーボードのほうが便利です。世の中にはさまざまなキーボードが存在し、1,000円程度で買えるものから、なかには1万円を軽く超えるものまでバリエーションは豊か。
私は今まで静電容量無接点方式のHHKB(Happy Hacking keyboard)を使っていたのですが、買い替えたくなり、今度は人間工学に基づいた設計のロジクール ERGO K860を買ってみました。まずはなぜHHKBから買い替えたのか、そしてなぜこのキーボードを選んだのか編です。
買い替えの動機:日本語配列のキーボードが欲しい等
冒頭で述べたとおり、私はこれまで静電容量無接点方式のキーボードであるHappy Hacking Keyboardを使っていました。
モデルはHappy Hacking Keyboard Professional2 Type-S(PD-KB400WS、英語配列)です。
このキーボードは非常に安定感があり、良いキーボードだったのですが、使っていくうちにいくつか不満点が出てきました。
日本語入力がメインになり日本語配列のほうが使いやすくなった
このキーボードを買った当時は、コードを書くことも多く、英語キーボードのほうが良いかな?と思い英語配列を選択しました。
しかしながら、その後ほぼ100%日本語しか打たない状態になり、そうなると英語キーボードの弱点が浮かび上がってきたのです。
具体的には、
- 英語入力と日本語入力の切り替えが1キーでおこなえない
- 変換/無変換キーがない
といったところです。特に、英語と日本語の切り替えに関しては、CTRL+スペースにしていたのですが、押し間違いによりショートカットが実行されることがあり、イラっとすることも。
日本語配列なら半角/全角キーで一発で切り替えられるので安心です。
カーソルキーがない
わかっていたことではありますが、HHKBの英語版にはカーソルキーがありません。
ちょっとカーソルを移動したいときでもFnキーと組み合わせる必要があり、地味に面倒です。
特に、下方向に移動しながら文字を入れていきたいときなどはカーソルキーの必要性を感じます。
打鍵音が意外と大きい
私が使っていたHHKBはType-Sという打鍵音が小さいことを売りにするモデルです。
しかしながら、明らかにノートパソコンのキーボードより音が大きいです。
静電容量方式とはそういうものだといわれればそうかもしれませんが、自宅で作業することが多く、家族などのことを考えると音は静かに越したことはありません。
買い替え候補だったキーボードたち
そこで、いろいろと最近のキーボードを調査し、買い替え候補を抽出しました。
1. ロジクール ERGO K860
最終的に買うことになったのが、ロジクール(Logicool)のERGO K860です。
このキーボードの特徴はなんといっても、人間工学に基づいた設計になっている点。
人間がキーボードを使う上で負担がかかる構造を改善し、肩こりなどを軽減できるとしています。
また、無線で使えるのも、机をすっきりさせるのによさそうです。
しかしながら、私的には、
- テンキーがついていてでかい
- パンタグラフ方式だけどキータッチは大丈夫か?
- パームレストが取り外せないのは大丈夫?
- 値段がそこそこする(17,000円ほど)
という点が気になっていました。
ただ、色々なところのレビューは好評価なので、悪いものではなさそうです。
2. PFU Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S 日本語配列
えらく長ったらしい名前ですが、私が使っているHHKBの後継機種の日本語配列版です。
売りは、Bluetooth接続でワイヤレスで使える点。
なのですが、レビューを見るとどうも無線接続時の安定性がいまいちらしい。。。
また、相変わらずキー配列が特殊で、カーソルキーはあるものの、日本語を効率よく打つにはちょっと不安があります。
3. 東プレ REALFORCE R2 テンキーレス 日本語配列 変荷重(R2TL-JPV-IV)
これもやたらと長い名前ですが、静電容量方式の部品を作っている東プレ製のキーボードです。
HHKBに比べると、テンキーがないだけであとは普通の配列なのが魅力です。
また、変荷重といって、小指などの力が弱い指でたたくキーは軽く、力が強い指でたたくキーは重くして、疲労を軽減しつつ打ち心地をよくしているのも特長。
ただ、接続はUSBにしか対応しておらず、ワイヤレスで接続できません。Bluetoothなんてそんなに新しい技術でもないのに、なぜPFUとか東プレはこんな状態なのでしょうか。
良くできたキーボードで、面白みはないけど安定感があるなぁと思いました。
4. Microsoft Sculpt Ergonomic Keyboard
昔から人間工学(エルゴノミック)なキーボードを作っているMicrosoftの最新モデルです。
私も昔、マイクロソフトのエルゴノミックキーボードを使っており、非常に打ちやすかった覚えがあります。
また、エルゴノミックキーボードは一般にでかいのが難点ですが、このキーボードはテンキーが分離しており、テンキーを使わなければ必要な面積が狭くて済むのがポイント。
また、発売から時間がたち、価格がこなれていて安いのもうれしいです。
ただ、今どき無線接続がUSBドングル方式で、Bluetoothに対応していないのが気になりました。
5. Kinesis Advantage 2
人間工学設計キーボードといえばKinesisです。調べていて知ったのですが、日本語配列のものが出ているのですね。
なんといってもこのおわん型のくぼみで、指への負担を最小限にしてくれるのがメリット。
使いこなせば疲れが減るとともに、キーの入力効率も上がりそうです。
ただ、価格が5万円ほどするのと、巨大な本体と、使いこなせなかったときにどうしよう?というのが不安です。
なぜERGO K860を選んだのか?
このなかから最終的にERGO K860を買いました。
理由としては、まず、人間工学に基づいたエルゴノミックなキーボードを使ってみたいという気持ちがあります。
やはりキーボードを長時間打っていると肩こりなどの症状が出てきて、結構つらいです。
エルゴノミックキーボードであればそれを軽減してくれるという期待がありました。
また、必ずしも静電容量無接点方式でなくてもいいのでは?とも思いました。
HHKBを愛用してはいますが、たまにノートパソコンのパンタグラフ方式のキーボードを打っても、特に違和感なく打てます。よくいわれる「一度打つとほかのキーボードは打てない」という状態には陥っていないようです。
ただ、上でも挙げたようにテンキーがついていて大きいというのが不安な点ではあります。
静電容量無接点方式と人間工学、どちらが良いか?
そんなわけで、静電容量無接点方式のHHKBから、人間工学に基づいた設計でパンタグラフ方式のERGO K860に買い替えることになりました。
次回は実際にHHKBとERGO K860を比較したいと思います。
追記:HHKBとERGO K860比較レビューはこちら
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